毎週水曜日更新、「 コンサルティングの現場 より 」
このコラムは毎週水曜日に更新します。
今週で9月もおわりです。休日の数が多い月、しっかりと秋のための財源を確保できたでしょうか。
そして10月、いよいよ厳しい秋突入となります。
実は「厳しい時期」というのは全部が厳しいのではなく、「弱い日がより弱くなる」傾向にあるのです。逆に考えれば「強い日」は強いまま、つまり休日は普通に集客するのです。
10月にも三連休があり休日の数自体は9月と変わりません。しかし平日がより落ち込むので「厳しい」イメージがあるのです。
さて厳しい時期とは言え強い日がある、その数自体は普通の月と変わらないならば、その「集客できる見込みのある日(休日)」をどのように進めるか?は重要なかじ取りになります。
「集客が見込める日」というのはSWOT分析でいうところの「Opportunity(機会)」に相当します。つまり「攻め」が良いとされる時期ですね。しかし同じ「攻め」といっても自身の立ち位置で「攻め」の内容、アプローチは違ってきます。
① 強者
強者は集客できるという機会を最大限に生かして、圧倒的な出玉感を演出すべきです。
同じ出玉率で営業しても客数が多いので出玉の実数は増えることを利用します。SWOTの「S×O(強みを機会に投入)」が最良の戦略となります。
② 弱者
弱者は集客できるという機会を最大限に生かして、のちの戦術のための原資確保を優先します。
しっかりと出玉率を落としますが、客数が多いので出玉の実数(出玉感、見た目)はこれまでと同じくらいにさせて利益額を確保します。SWOTの「W×O(弱みを機会で補う)」が最良の戦略になります。
この上記①、②は一般的な立ち位置による戦略の考え方です。もちろんこの通りでも構わないのですがこの秋はちょっと考え方を変えたほうがいいでしょう。
なぜなら現在の新台は魅力がどんどん落ちているので新台パワーが生かせず、根本的な「お店の魅力」で格差が大きくなっていくことが予測されるからです。弱者であっても強者のような戦略で「お店の魅力」を作り出していくことが求められます。
弱者であってもお店を細分化していくと店舗内で相対的に「強い」部分があると思います。例えば低貸し、例えば甘デジ、例えば海系などなど。この部分に関しては上記①の「強者の戦略」を推進してほしいと思います。そしてそれら以外の弱い部分に②を適用する、と。
「確かに店舗内の比較では“強い”かもしれないけれど、そもそも他店と比較するとそんなことはないのだけれど」
このように思う方もいるかもしれません。
しかしここで重要なのは「他店との比較ではなく自店内の比較でOK」ということです。他店と比べればまだまだな部分だとしても自店内では比較的に強い部分なので「強み」です。SWOT分析のS×O=「強みを機会に投入する」を実践すべき分野なのです。
「秋という厳しいという時期をどう進めるか」、店舗全体として一律という考え方は今の時代では避けるべきです。より細分化して考えて、少しでも業績を上げられるアプローチを考えていきましょう。
(了)