毎週水曜日更新、「 コンサルティングの現場 より 」
このコラムは毎週水曜日に更新します。
ここ最近、パチンコ・スロットとも話題機種の導入があったことで、業界全体を覆うここ最近の停滞感からは少し変化を感じました。
しかし、もちろん変化を感じられたのはこういった話題機種を適切な時期(トップ)に適切な台数で導入できた大手、強豪ホールばかりです。大多数のホールはそういった活気には縁もなく淡々と日々が過ぎていくばかりだったかもしれません。
だからといってこのままでいいわけはないです。「できること」をしっかりと進めていくことで現状からの脱却を目指しましょう。
さてその「できること」、カネも人手もないホールには一体何があるでしょうか。
ここで私は「スピード、スピード感」を挙げたいと思います。大手や、またそれなりの規模のホールでは役職の階層も多く意思決定と行動にスピード感が欠ける傾向がありますが(もちろん、全ての大手がそうではありませんが)、中小規模のホールはそういった階層が少なく、決裁権者にダイレクトで話ができることと、その後に素早く動き出せることが強みです。
しかしながらほとんどのホールはその強みを生かしているとは言えないと感じます。なぜそうなってしまうかというと多くは一人または少数のキーマンがそれこそスーパーマンのようにいろいろな業務をこなすので、どうしても同時並行的に処理することで決裁や動き出しが遅れる傾向があるからです。
ここで是非していただきたいことがあります。それは「仕事の棚卸し」です。
今自分が抱えている仕事を紙に書き出してそれに優先順位をつける、たったこれだけでスピード感が出せます。この優先順位のつけ方は仕事のボリュームと締め切り日から勘案します。こうすることで仕事の処理がテキパキと効率的に進められるのでスピード感が出せるのです。また処理のし忘れなども発生しません。
人手が足りないことは変えようがありません。店長などのキーマンが同時並行的に物事を処理・判断しなければいけないことも変えられません。しかし「優先順位を明確にする」ということはできます。
いま、決裁が遅れるなどスピード感が出せないのは、目の前にある問題=緊急の問題の処理ばかりしてしまっているからではないでしょうか。本当は緊急なことよりも重要なことを優先して処理しなければいけないのに、です。
重要なことを重要と認識し(そのために仕事の棚卸しをする)、その重要なことからスピード感を持って行うことが、現状脱却に必要な行動です。