毎週水曜日更新、「 コンサルティングの現場 より 」
このコラムは毎週水曜日に更新します。
早いものでもう、GWが終わって1か月。GWといえば年に3回しかない、「確実に利益を求めなければいけない期間」でした。もちろんこのことは何度も同じことをお伝えしていますのであらためて、という話でもないです。
この「年に3回の特別期間」はGW以外には年末年始、そしてこの先に控えるお盆期間を指します。この期間に求められることは落ち込む期間のために必要な原資を確保することで、逆にそれ以外を志向すべきではありません。
ということで今回は「この先のお盆期間=長期休日の続く期間に、絶対にやってはいけないこと」をお伝えします。
(1) ゆるめる
もちろん「出す」という選択肢はないはずです。しかし心のどこかでつい、「こんなにシメを続けては拙いのではないか」という気持ちも生まれます。
例えばGWでは長期休日期間といえどもカレンダー的には平日もあります。この「祝日の間の平日」は通常の出し方をしたくなるかもしれません。
しかしここで出したところで決してGW中に追いかけてくるものはなく、またGW後の稼働維持に貢献するものではありません。
確かに「間の平日」の稼働は厳しいものになることが予測できます。だからこそ、出しても無意味と考えてこの平日もしっかりと利益を確保すべきです。これがその先の仕掛けの原資につながります。
(2) 入替をする
上記のようにGWの合間に平日がある場合、今年のお盆で言えば8/12が月曜日なので「お盆直前だ!集客の目玉だ!」と入替を計画するお店もあるかもしれません。
しかしこれも全くの無意味です。そもそも「新台入替」をするのは何の為か、といえば、「お客様に出す意思を表示するため」です。
長期休日期間中はシメますよね。期待感を持って来店されるお客様を裏切る結果になってしまい、むしろマイナスの効果が出てしまいます。
「入替をするのだから、ある程度は出すつもり」というのならば、それこそ「年に3回の特別期間」を棒に振ることになり、利益という「将来の費用(仕掛けの原資)」の確保をしないことになります。それはこの先につながる営業には決してなり得ません。
(3) イベントをする
上記(2)ともつながりますが、イベントはそのままズバリ「お客様に対する、出す意思表示」といえます。こちらも出すなら話は別ですが(出しては原資確保ができませんが)、出さないならこの先の営業にマイナスの影響しか与えません。
総じて、この特別な期間に「出す」という意思表示につながることはしてはいけないです。
もちろん強豪店ならば違う真逆の考え方も通用するかもしれません。(私は強豪だろうと、この期間は絶対に稼働よりも利益を求めるべきだと思っていますが。)
しかし厳しい状況に置かれたお店はこの機会を絶対に逃してはいけないのです。なぜなら、このときに利益が取れなくても絶対に長期休日期間後は落ち込むので、その時の対策費用を事前に確保していればまだ戦術の幅が広がるからです。
いま、非常に厳しい営業を強いられています。だからこそ利益が必要であり、その利益を躊躇なく確保できる特別な期間を絶対に逃さないようにしてください。