毎週水曜日更新、「 コンサルティングの現場 より 」
このコラムは毎週水曜日に更新します。
ここ最近、計数管理の研修依頼がとても多くなっています。理由としてはやはり低ベース時代遊技機の扱い方や捉え方に加え、今後出てくるであろう出玉性能の高まった機種の運用方法を探るべく、計数管理を再確認したいというものがあると思います。
もちろんある程度知識を持った方の再確認もありますが、そういった方に加えて初学者にこの機会にしっかりと計数を学んでほしいということでの依頼もあります。
今回はそういった初学者が計数管理を学習することで考えてほしいことをお伝えします。
計数管理というと「用語と公式を覚えて計算をして~」と、ややこしくてとっつきにくいイメージがあります。そうはいっても数字の管理は必要なことなので一生懸命公式を覚えようとして、そしてなおさら苦手なイメージだけが膨れてしまうことでしょう。
私はいつも「覚えるのではなく、理解してほしい」と話しています。計算式を覚えるのではなく、計算式の意味を考えてほしいということです。
例えば「出玉率」という計数項目があります。計算式は「セーフ÷アウト×100」なのですが、初学のころは「アウトで割るのかセーフで割るのか(計算式でアウトが先に来るのか、あとになるのか)」とわからなくなることがあります。
これなどは計算式(公式)を字面で覚えようとするからこうなります。出玉率とは「出る玉の比率」という意味を理解すれば、「打ち込んだ玉(アウト)を基準として払い出し(セーフ)が何倍なのかを知る項目であり、率なので百分率だから100をかける」と考えが及びます。そしてこの文章のままに計算式を考えてみれば自ずと出玉率の計算式が導き出されます。
その他でも、例えば割数は「売上玉を基準としてその何倍の景品玉があるのかを知りたい」わけなので、割り算で分母に売上玉、分子に景品玉という考えが浮かびます。そして実際、割数(景品割数)はこの計算で求めます。
計数管理を苦手としている人の多くはとにかく覚えることが多すぎることで敬遠していると思います。
覚えるのではなく理解する、このように考えればひとつ一つの項目で意味を考えるきっかけになり、別々だと思っていた項目すべてが連動していることがわかってきます。そして単に項目を知っているだけではなく、活用することができるようになります。
数字の管理はパチンコ店に限らず全ての業種業態で必要になることです。苦手意識を持たずに積極的に理解する姿勢で取り組んでほしいと思います。