■ パチンコ店とたばこは親和性が高い
5/25の投稿(喫煙ルーム設置について)において、東京巣鴨のニュー太平さんに設置されている3社の喫煙ルームの所感を記事にしました。
これら3社以外にもニューギンアドバンスさんやパールマーケティングソリューションさんなどから続々と新製品が発表されており、これから視察して検討していく段階だと思います。
しかし全面施行の2020年4月1日まで1年を切り、あまり悠長に構えていられる段階ではなくなっています。
今回は5月下旬にJTさんが配布した資料を基に、パチンコ店における禁煙対策=喫煙スペースの設置について考えてみたいと思います。
JTが2018年5月に行った調査では、全国の喫煙者は20%を下回り、喫煙人口は1,880万人となっているとのことです。
しかしパチンコ店のお客様に限った調査となると(日遊恊の調査)、
このグラフのとおり、約6割(58.2%)のお客様はたばこを吸うことがわかります。
「パチンコ店とたばこは親和性が高い」というのはデータ上からも明らかです。
■ パチンコ店が禁煙となった場合、集客への影響が大
続いて、「パチンコ店が禁煙となってたばこが吸えなくなった場合、遊技回数がどのように変わるか」のアンケートを記載します。(日遊恊パチンコパチスロファンアンケートより)
加熱式たばこのお客様は「減る」と「行かなくなる」で58.2%、紙巻きたばこのお客様は「減る」と「行かなくなる」で57.9%という結果でした。
このように、改めて完全禁煙店舗となると足が遠のく可能性が高いことが分かります。
そうなると分煙施設を設置する必要があるわけで、次はその設置パターンを考えてみましょう。
■ 喫煙できる環境を作る3つのパターン
(1)喫煙専用室の設置
最も一般的な対応策でしょう。
ホール内の一角に喫煙専用スペースを設けるパターンです。
設備関係の会社さんは、いま、この喫煙スペースの販売に注力していますね。
そしてそれを3社まとめて見られるのが巣鴨のニュー太平さんです。
(2)加熱式たばこ専用喫煙室(遊技可)
こちらは加熱式たばこ(iQOSなど)専用の遊技エリアを設けるパターンです。
このパターンでは紙巻きたばこは不可です。
しかしJタウンネットの調査によれば喫煙者の43.7%が加熱式たばこを吸うとのことで、導入3年でこの普及率ならば今後も伸びていくでしょうし、また「遊技しながらたばこを吸いたい」というニーズにも応えられるので、このパターンも将来的には検討の余地があると思います。
(3)フロアの分煙
最後にフロアを分けるパターンです。
この図では1Fを禁煙フロアとし、2Fでのみたばこを吸えるようにしています。
しかし、紙巻きたばこの場合は「吸ってもよいが飲食は不可」となるので、現実的な施策とは言えません。(なお加熱式たばこは飲食可能です)
またフロア分煙でも壁、天井等により喫煙フロアから禁煙フロアへの煙の流出を防ぐための適切な措置が必要となります。
以上、JTさんの配布資料を基に3パターンの「喫煙スペース設置例」を確認しました。
やはり現実的な対応、施策はパターン①の「喫煙専用室の設置」になるかと思います。
それなりの工事、ホール内の変化となるので、カタログやパンフレット、営業担当者の意見だけで考えずに、各社ショールームでの実機確認、できれば実際の設置店での使い勝手確認とお客様(パチンコ客)の声を聞くことをお勧めします。
長く使うことになる設備なので、価格面だけでなく「実際の使用感、質感、見た目」も判断の主要項目になると思います。 <了>
私が実際に「パチンコ客」として3つの喫煙スペースを使った感想はこちらで読めます。
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