「 パチンコ計数管理 はなんのためにするもの?」
例えば接客向上はお店の雰囲気を良くするため、広告宣伝は集客のため、販促は店内の活気を出すためなど明確な目的を持っています。
これに対して計数管理はその目的がよくわからないと感じる方も多いかもしれません。
複雑な計算式を覚える時間があるなら、その時間を別のこと(集客アイデアの創出、顧客との接点を持つなど)に充てるべきという意見もある意味で正しいと思います。
確かにホール内の様々な数字はホールコンピュータにすべて表示されるので、あえて計数管理を学ばなくても欲しい情報はすぐに得られます。わざわざ小難しい計算式を覚えて電卓を弾かなくても答えは簡単に手に入ります。
しかし、計数管理を理解する本当の目的は営業に直結させることではないです。
もちろん、計数管理の理解によって正常な数値と異常な数値に対する嗅覚が伸びると思います。数字に対する感覚が研ぎ澄まされることで「性能任せが通用しない時代」においての、営業の原点である「遊技機の商品力」の分析と評価が適切になり、台ごとの営業実績を把握できて、遊技客への出玉演出を効果的に行うことが出来る能力が身につきます。
<参考>「計数管理を理解しないのは危険である」(2019.6.29の記事)はこちら
それでもこれらのデータは苦労しなくてもすぐに手に入る以上、あえて学ぶ必要はないという意見も理解できます。
では、答えがすぐに手に入るものをあえて学ぶ意義は何なのでしょうか。
■ パチンコ計数管理 を学ぶ意義は、脳のトレーニング
計数管理を学ぶ意義、それは「脳のトレーニング」です。
繰り返しになりますが、計数管理で必要な計算は、すべてホールコンピュータがしてくれます。電卓を弾く時間は必要なく、計算式を覚えなくても必要なデータはすぐに手に入ります。極論を言えば、計数管理で学ぶ計算式はすべて覚える必要はありません。
それでも計数管理を学ぶのは、
・論理的思考能力
・数的思考能力
を鍛えるためです。これらの能力を鍛えるのに計数管理の勉強は非常に役に立ちます。
■ 論理的思考能力=根拠を基に考える能力
論理的思考能力とは、物事を順序だてて考えたり、結果と原因の因果関係を考えたり、仮説を立てて検証したりする能力です。
この能力を伸ばすことで、俗にいう「K・K・D・H(勘、経験則、どんぶり勘定、ハッタリ)」を排除して、PDCAマネジメントサイクルを回すことが出来るようになります。
※PDCAマネジメントサイクル
Plan(計画)、Do(実行)、Check(検証、点検)、Action(改善行動)の頭文字で、仕事をどのような過程で回す事が効率よく業務を行えるようになるかという理論。別名PDSサイクル。計画(Plan)を立て、実行し(Do)、結果を振り返り(See)、次の仕事に生かす、というサイクル。
論理的思考能力を伸ばすことで、「たぶん、こうだろう」ではなく、「こうで、こうだから、よってこうなる」と、根拠を持った筋道のある思考展開能力が身につきます。
■ 数的思考能力=物事を数字でとらえる能力
数的思考能力とは、「物事を数字で考える能力」のことです。この数的思考能力が鍛えられると、端的に言えば「数字に強く」なります。
「数字で考える」を言い換えると「定量化」となります。
フワッとした感覚で物事を示すのではなく、数字という明確で客観的な指標で話すので誰が聞いても基準がはっきりと示されます。
例)
× 明日までに仕上げて提出するように
〇 8/19(月)23:59までに仕上げてメールで提出するように
× できるだけ早く処理をしなさい
〇 2時間以内、14:00までに処理をしなさい
× 利益率が高いと思う
〇 チェーン他店は18%、自店は21%だから3ポイント高い
× 厳しい状況だけど、そこそこがんばっている
〇 現状の進捗は達成率96%となっているので、あと7日間は一日当たり20万の余剰確保で進めないといけない
感覚=定性的な指示や理解ではなく、定量化することで現状が明確になります。
■ ただし暗記はダメ
論理的思考能力、数的思考能力共に、公式(計算式)をただ暗記するだけではダメです。暗記=覚えるではなく、「なぜそうなるのか?」という仕組みの理解によって初めてこれらの能力が鍛えられます。
計数管理を学ぶのは学校で数学を学ぶことの意義と近いです。
ただ、数学を今から学ぶよりも、現在の業務に直結した計算式を学ぶ方がより営業に役に立つと思います。
計数管理は「覚える」ではなく「理解する」。
このように考えて計数管理の理解を深めてほしいと思います。
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