新年、あけましておめでとうございます。
本年もよろしくお願いいたします。
新年を迎えた1回目、今回は施策の効果の違いについて思うところを書いてみます。
■ 強豪も自店も、していることは同じ
現状に不満がある、問題があると認識した時はなにかの手を打つはずです。パチンコ店としては、
・入替をする
・イベントをする(今は時代的に難しい面もありますが)
・調整を変える
などが考えられます。
というか、むしろ上記以外の手が思いつかないくらいありふれた施策です。
そして面白いことに業績の良い、悪いに関係なくどの店舗も“同じこと”をしています。
そう、あの邪魔な(?)競合も、あの強い有名店も皆同じ施策をしているのです。でも得られる結果は雲泥の差だったりします。
■ 強豪と自店の差は「考えたか、どうか」
なぜそのような差が出るのか、それは
・その施策を打つ理由を考えているか
・期待する効果を考えているか
・目指す未来の流れに沿っているか
という違いです。ひと言で言えば「ちゃんと考えているのか?」ということです。
例として入替についての違いを確認してみましょう。
● A店の場合
・導入機種・・・自店の主要客層が好むタイプを選ぼう → ターゲットを考える
・導入時期・・・強い週にさらに伸ばすためにこの週にしよう → 機会を考える
・配置・・・似た機種をまとめた構成にしよう → お客様のわかりやすさを考える
● B店の場合
・導入機種・・・最新機種で話題機種を選ぼう → 自店の強み弱みを考慮しない
・導入時期・・・何が何でも最短納期にしよう → メーカー都合の販売時期で自社の都合ではない
・配置・・・撤去場所にそのまま配置が楽 → 組み合わせの相乗効果を考慮しない
A店ではまずはお客様のことを考えてそれに合致する入替をしようとしています。いっぽうB店ではこちらのスケジュールや都合を優先しています。どちらの方がより支持されるかというのは一目瞭然です。
■ 考えるとは、理論的な裏付けをとること
上記のA店の入替には以下の3つの考えがありました。
① 顧客動向を分析して反応の高い施策をしよう
② 強い週をより強くして他社を引き離そう
③ 客動線を意識して売上アップを図ろう
入替という一つの施策だけでも、「まずよく考えてから」を意識するだけで大きな差が生まれます。
ここでいう「考えること」が一般的に言われている「戦略を立てる」というものです。そして①~③は次のような“戦略”だったといえます。
① STP戦略からの、ターゲット選別
② SWOT分析からの、強みと機会の活用
③ 棚割り戦略からの、配置による相乗効果の活用
※「STP」→セグメント、ターゲット、ポジショニングのこと
※「SWOT」→強み、弱み、機会、脅威のこと
このように何か施策を打つ前には必ず「理論的な裏付け=戦略」を考えることで、その施策の結果・効果はこれまで以上に高くなります。
また、この「戦略と戦術(施策)の関係」はドライブでの目的地への行き方で例えられます。ドライブで目的地に行くには次のような方法があります。
① 目的地の場所はわからないけど、まずは動く。
② 目的地を地図で確認して、ルートを決めてから出発する。
③ 目的地をナビにセットして、ルートを複数確認した中で最も合理的なルートを選んでから出発する。
上記で①は行き方を考えずに実行、②は動く前に考えてはいますが地図を広げて自分の考えだけで決定しています。
これに対して③は地図(自分の考え)だけでなく客観的な情報と案内(戦略)を効果的に活用しています。
「どれが一番効率的に目的地に到達できるか?」と言えばそれはもちろん③となるでしょう。目的地=目指すべきゴールに向かう場合は、やみくもに動く前にまずは行き方を考える作業はとても重要なのです。
■ やみくもに動いても効果は得られない
施策を実行する場合の一番大きな間違いは「やみくもに動いてばかり」というものです。
「欲しい結果を得られる効率的、効果的な方法はなんなのか?」ということを先に考えてから行動することで、得られる効果はこれまでよりも大きなものとなることでしょう。
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