1/4のコラムでは「こうなりたい、という目標と現実との格差を認識しよう」というお話をしました。
今回はさらにもう一歩踏み込んで、「格差を埋めるには顧客ニーズの把握をどのように進めるか」というお話をしたいと思います。
■ お客様アンケートに意味はない
皆さんは「顧客アンケート」をしたことがあるでしょうか。
そのアンケートの内容が顧客属性(居住地域、年齢など)の調査ならばいいと思いますが、「どういったお店が好きか、自店をどうしてほしいか」といったことを聞く内容ならば、それはあまり意味のないモノになっていると思います。
今、自店にいるお客様は少なくとも商圏内のどの店よりも(今現在の)自店を支持しているから、自店で遊技されています。その人たちが言う意見は
・今いる自分たちが遊びやすいお店とはこういう形だ
という主張でしかありません。
これがどういった間違いにつながるかを確認します。
■ 今いる人の意見は、その他大多数が拒否している意見
たとえば自店を含めた人数調査が下記のようだったとします。
自店 100人
A店 250人
B店 150人
C店 200人
合計 700人
自店は商圏内で700人中100人しか支持しない、集客最下位の店舗です。
ここでその小数派の意見を取り入れていくと、より一層その他600人が来たくなくなる店舗に向かって行ってしまいます。なぜなら、
・今いる100人“だけ”が好きな店舗を追究する
ことになるからです。
本当に必要な情報とは自店客の意見ではなく、「自店に来ていないお客様の意見」なのです。
「自店にいない人の意見などわからない」
そう考える方もいると思います。
しかし一つだけ方法があります。それは、
・今、実施している施策を止める
です。
「今している施策は700人中600人が支持していない」と考えるのです。続いて、
・これまでにしたことのない施策を実施する
と考えます。「今までしたことのない施策をすることで、これまで自店に向かなかった人たちが向いてもらえる可能性がある」のです。
「そんなことをしたら、今の少ないお客様が離れてしまう」
「新しい施策が来店していない人に支持されるとは限らない」
そう思った方もいるでしょう。
しかし、今の自店を支持しているのは小数派です。「今の営業スタイル、雰囲気では行かないというのが、いない人の意見である」ということなのです。
“自店を支持している小数派”が好きな店舗を目指していくことにどんな意味があるのか、です。
また、違うことをすることは、少なくとも今とは違う未来を得ることに繋がります。
新しい施策に期待通りの効果が得られなかったら、それは今後の選択肢から外れると同時に、成功へのルートを狭くすることに繋がります。「失敗は成功への過程」です。
なおこの考え方は集客下位のお店だけに適用されるものではないです。
実はこの商圏No.1のA店であっても実は自店の客数よりも自店に来ていない人のほうが多いという事実にも目を向けて考えて頂きたいと思います。(A店以外で450人もいる)
■ 今が良くないなら、今を捨てる勇気を持つ
低稼働のお店でよく聞く話に、
・自店はお店とお客様との距離が近い
というものがあります。「お客様の意見をよく取り入れるホール」という認識です。
しかしこれまでそのようにしてきた結果どうなっているでしょうか。芳しくないからこそ低稼働に苦しんでいるのではないでしょうか。
「現在の状況は、過去にしてきたことの結果」です。「結果が芳しくないなら、これまでの手法に間違いがあった」と考えてほしいと思います。
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