■ 「突然重症化」という危険性
店では12日に女性従業員の感染が判明。愛知県警が業務妨害容疑で店からの被害届を受理し、捜査を始めていた。
この男性は愛知県蒲郡市で感染が確認された後にも関わらず、飲食店を訪れていたとされている50代の男性。
濃厚接触した30代女性が新型コロナウイルスに感染したことが報道されていた。
この男性は検査の結果でコロナウイルス感染陽性と確認された後に家族に「ウイルスをばらまいてやる」と告げて外出し、訪れた飲食店で感染者だと話して警察が出動するなどの騒ぎとなっていた人物である。
さて今回の問題は、この男性が亡くなったことである。
パブに行くくらい元気だった50代の男性がわずか2週間で容体に急変をきたして亡くなったということは、単なる風邪やインフルエンザよりも感染リスクが高いことを示したことになる。
厚生労働省はウェブサイトで新型コロナウイルスに関するQ&Aの中で、感染の疑いがある場合の対処を掲載しており、問34では「新型コロナウイルスは重症化しやすいのですか?」という質問とその回答が掲載されている。
コロナウイルスによる肺炎が重篤化した場合は、人工呼吸器など集中治療を要し、季節性インフルエンザよりも入院期間が長くなる事例が報告されています。高齢者や基礎疾患(糖尿病、心不全、呼吸器疾患など)を有する方では、重症化するリスクが高いと考えられています。
国内での発生事例と武漢からのチャーター便帰国者事例を合わせると、PCR検査陽性の方で症状のあった728人のうち、重症(人工呼吸器等を必要とした又は集中治療室に入院した)である方は、約6%強でした(3月17日現在)。
なお、中国疾病対策センター(中国CDC)によると、2月11日までに中国でコロナウイルス感染症と診断された約44000人のデータによると、息苦しさ(呼吸困難)などを認めない軽症例が80%以上と多くを占めており、呼吸困難が生じる重症や呼吸不全に至る重篤例は20%未満に過ぎないと報告されています。
厚生労働省「新型コロナウイルスに関するQ&A(一般の方向け)」
この回答は単に数字上のデータが示されているだけで、「重症化しやすいかどうか?」には残念ながら回答しているとは言い難い。
回答には高齢者や基礎疾患のある方への注意喚起はあるが、今回の例は50代と比較的若い年齢である。
■ 日常を取り戻すためには基本の徹底を
通常のインフルエンザの致死率は0.2人(人口10万にあたり)である。
今回は「新型」ということでまだワクチンがないこともあり、用心に用心を重ねるに越したことはない。
「感染しても多くは軽症だ」という意見もあるが、一部は重症化する。そしてその重症化率が今回は高いのである。
あらためて手洗いうがいにマスク着用、咳エチケットの徹底、人混みを避けるなどのしっかりとした対応が大切だ。
一人一人の意識を高め、新型コロナウイルスの影響を下げていかなければならない。
早く鎮静化して不安の解消を図り、平穏な日常が取り戻せることを切に願う。
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