2020年4月20日、新型コロナウイルスの影響でパチンコバッシングが巻き起こっていた最中に遊タイム搭載機種第一弾の納品が開始されました。「Pフィーバー真花月2 夜桜バージョン」です。
あれから半年、市場には多くの遊タイム搭載機種が設置されていますが、ここ最近、なにやら「実質TS」という表現を多く聞きます。
「実質TS」、つまり遊タイムに突入すればほぼ大当たりが約束されるので、本来の仕様であるTS(≒特賞確率)ではなくこの遊タイム突入での大当たり可能性を考慮したTSのことを意味するようです。
遊タイムではほぼ大当たりが約束されることになるので(※絶対ではない)、「実質的なTSの計算方法はどのようなものなのか?」というお問い合わせが多く寄せられましたので、その考え方を記載しておこうと思います。
なお、私の理解している範囲で計算しているので、間違った解釈をしていたらすみません。
※遊タイムには3種類ありますが、ここでは代表的なb時短搭載機種の実質TS計算を解説します。
<条件>
・TS 319
・大当たり後120回転の時短付き
・遊タイム発動 958回転目(319×3.0倍=957より)
・遊タイム回数 1212回転まで(319×3.8倍=1212.2より)
■ 初期状態からの実質TS計算
① 957回転以内に当たる確率
1-(318/319)^957=95.0%(0.950447・・・)
② 958回転に到達する確率
1-95.0%=5.0%
③ 遊タイム中に当たる確率
1-(318/319)^1212=97.8%(0.977748・・・)
④ 上記②と③より遊タイムに突入し、当たる確率
5.0%×97.8%=4.89%
⑤ 合算
実質TS=(1-遊タイム当選確率))×TS
実質TS=(1-4.89%)×319=303.4009
∴ 実質TSは1/303.4
■ 実質TS などない?
メーカーは機種仕様としてのTSは発表していますが、「実質TS」という指標を公式には出していません。あくまで営業マン等の口頭説明だけです。
以前某遊技機ソフト開発会社のA社長に、メーカーが発表する各種数値についてのお話を聞く機会がありました。
最近はホントにややこしいスペックだらけになっているので、
・実はほとんどのメーカーは計算ではなく単純試行での実績データを用いる。(ん十万回の試行回数)
・ほとんどの開発者は詳細な計算が分からない
・何となくイメージしたスペックを製作して、データを取っての数値を発表していることが非常に多い
・メーカーは「こうですよ!」とは言うが計算式は発表しないのである意味ブラックボックス。顧客(ホール)も「メーカーが言うなら~」と受け入れてしまう
というようなことを言われていました。
現実問題、TSも平均継続回数も「シミュレーション通りになる」ことの方が稀です。そして例えば「TSが300と305という計算結果の違いが、現実のホール営業で何が変わる?」と思います。計算はあくまでも机上のことですからね。
導入前のシミュレーションとして計算するのはいいと思いますが、現実では導入後の動きによって運用シミュレーションをしていくべきだと思います。
私が言うのもなんですが、今回の計算は「机上の空論」ですね!
(>_<)