2021年5月6日、東京都の小池知事と大阪府の吉村知事はともに5/31まで 緊急事態宣言延長 を要請する見込みとの報道がありました。また夕方には「京都府と兵庫県も延長要請」との報道もあり、これにより緊急事態宣言の延長が確実視されています。
さて私はその緊急事態宣言下にある兵庫県に住んでいます。
今回の緊急事態宣言がどのようなものだったか、どう感じているかを、この措置がされていなかった地域の方にお伝えしたいと思います。
結論としては「慣れてしまった」です。
(ダメなんですけどね・・・)
■ 緊急事態宣言延長 、措置の内容
宣言での内容は以下の通り。※兵庫県において。
・4月25日から5月11日までの期間、緊急事態宣言に伴う措置を行う。
・措置は県内全域に適用される。
※比較的感染者数の少ない県北部も対象となっている。
・酒類やカラオケ設備を提供する飲食店などに対しては休業を要請する。
・酒類を提供しない飲食店には営業時間を午後8時までに短縮するよう要請する。
・生活必需品を販売する小売店などを除き建物の床面積の合計が1000平方メートルを超える施設に休業を要請する。
・イベントは原則、無観客での開催を要請する。
・県立学校について一斉休校は行わないものの、県外での修学旅行や部活動などは中止する。
上記の措置に加えて県民に対し、▼日中も含めた不要不急の外出・移動の自粛、▼混雑している場所や時間を避けて行動すること、▼路上や公園などでの飲酒を自粛すること、などを呼びかけることを確認しています。
■ 緊急事態宣言延長 、その効果
新型コロナウイルスに感染したとして発症するまでにはおおよそ10日~14日の潜伏期間があるとされており、GW期間の陽性者数や陽性率はこの緊急事態宣言の結果とはならないです。(5/6以降の数字に反映されることになる。)
報道によれば神戸三宮を含む宣言対象地域(東京、大阪、京都、兵庫)での繁華街や観光地では目立った混雑はなかったようですが、しかしやはりというか、宣言対象外の地域では混雑ぶりが顕著に確認されました。
ゴールデンウィーク後半に入った3日、東京は、708人の新型コロナウイルスの感染が確認され、依然、心配な状況が続いている。
こうした中、神奈川・横浜市でスタートした高齢者向けワクチン接種の予約に申し込みが殺到し、受け付け再開のめどは立っていない。
ゴールデンウィークも後半へ。
「Live News イット!」は首都圏の人の流れを、上空から見てみた。
上野動物園は、臨時休園しているということもあって、お客さんは1人もいない。
パンダが1頭だけ確認できたが、心なしか少し寂しそうに見えた。
東京・原宿の竹下通りもゴールデンウィークとは思えない人出で、渋谷も混雑している様子はなかった。
一方、ひと際にぎわっていたのが、神奈川・横浜市。
みなとみらい地区には多くの人が集まり、行列も見える。
遊園地にも、アトラクション待ちの長い列ができていた。
横浜の「海の公園」は、たくさんのテントやレジャーシートが敷かれていた。
やはり、都内と比べると、人出はかなり多い様子だった。
2020年は、コロナの影響で中止となり、ゴールデンウィークの開催は2年ぶりとなった潮干狩り場は、多くの家族連れが詰めかけていた。
横浜市民「ゴールデンウィークに入って、ずっと家でひきこもり状態で、子どもたちもストレスたまってきたので」、「(貝を)捕まえるのが楽しいけど、全然捕まらない!」
https://news.yahoo.co.jp/articles/88d9467766abba2d4ebb621e526e51d83a0c9e62(リンク切れ)
これは予測された通りだと思います。
そもそも緊急事態宣言がされていない地域のほうが多いのでその地域の方は普通に行動するものだと思いますし、宣言下の人も宣言区域外の近場や観光地に出ていくだろうことも容易に想像できるものです。
■ 3回目の宣言となった街の様子
私はこのGW期間中、ずっと家にいました。しかし家にいても買い物は必要なのでそのために外出はすることになります。そして今回(3回目)は飲食店だけでなく大型の商業施設にも休業要請が出ていたので、ちょっとした買い物で大きく不便を感じました。これが(宣言延長で)月末まで続くとなると本当に困るな、と思います。
道路を走る車は劇的に減っていたと思います。
また私は乗る機会がありませんでしたが、報道を見る限り鉄道も閑散としていたそうです。
ただし上記はGW期間中のこと。
「緊急事態宣言」はGW後の5/11まであります。本日5/6(木)は平日なので仕事の人も多いはずで、実際に混雑する車両の映像、また繁華街やオフィス街の混雑ぶりも報道されていました。緊急事態宣言下においても仕事のある平日には、これまでとあまり変わらない光景となっています。
■ 3回目の緊急事態宣言を経験して
3回目の緊急事態宣言、その感想を一言でいえば「いつもと変わらない毎日に、不便さだけがプラスされた」です。
「感染拡大の抑制と経済立て直しの両立」、結局これまで行ってきたことや発信してきたことが中途半端になっているように感じます。「二兎を追う者~」です。
もちろん政府や行政の方が全力で事に当たっていることは理解しています。しかしメッセージがいまいちあやふやで市民、国民に伝わっていない現状もあると思います。
今回の緊急事態宣言、街の活動は(不便さを除き)いたって普通でした。昨年の同時期とは比べ物にならないです。
昨年の今頃のような「一体感」で日本全体が動くことでその後秋までの感染拡大の抑制がなされたのだとしたら、今回の「地域や対象を限定したメッセージ(宣言)」では何も変わらないのではないか、と思います。
昨年の冬以降の現在は変異型が猛威を振るっている状況であり、改めて昨年と同様の措置及びメッセージの発信、そして限定せずすべての市民、国民の行動が必要だと思います。
■ 延長について、今後について
初回も2回目も、そして今回も同じ「緊急事態宣言」、その間には「まん延防止法」も発令されました。また各回ともに期間の延長をしています。しかし徐々にこういったメッセージに「慣れ」が出ていることは否めず、どこか「他人事」のような空気感があります。
私自身も「少々不便だけど、普段と変わらない」と感じてしまっているのは「慣れ」なのでしょう。
「慣れ」がメッセージを受け取れなくし、行動の変化につながっていないことを認識しないといけないと思いました。
感染拡大の抑制が、経済の立て直しにつながること、いっときの辛抱をしないと、これがいつまでも続いてしまうこと
私はリアルタイムで今を経験して、そして上記のようなことを感じています。