今日は8月25日。8月もあっという間に過ぎていき例年業績が厳しくなる秋に突入します。
8月はお盆こそ良い稼働という結果のお店が多かったと感じますが、お盆を過ぎるとやはりというか、例年通りに稼働が急激に落ち込んでいます。
このような状況で厳しい季節を迎えるというのは不安も大きいと思います。
これまで、こういったときにすべきことは「将来の原資としての利益の確保」とお伝えしてきました。「今は何をしても結果が得にくい時期なので、動かずにじっと耐える」という考えです。
これは、当時は利益優先営業をしてもその後の「仕掛け」で回復の道筋が見えたからです。
しかし特にパチンコ部門においては現在、機種の魅力が薄いこともあり、入替を中心とした仕掛けだけではこれまでのような結果を得ることが難しくなっています。一度落ち始めると戻すことが難しい、キッカケが作れないのです。だからこそ「まずは平常の稼働を確保する」ことが先決でしょう。
これまでパチンコ店のセオリーとされてきた「放出は集中、回収は分散」についても現在はその通りとは言い難いです。
このセオリーの基本的な考え方は、
・目立たせたいことはまとめるべき
・目立たせたくないことは薄めるべき
ということをパチンコ店の営業に応用したものです(パチンコ店にとって目立たせたいこと=出すこと、目立たせたくないこと=出ないこと)。
今、この考えどおりの出し方を志向すると、
・いつ行っても出ていない
となってしまいます。ここでも「一点集中」よりも「平常からの稼働」を優先した方がよいと思えます。
このように最近は「これまで正しいと思われてきたこと」が通用しなくなっていると感じます。
確かに過去では上記のような手法、考え方で結果を出してきたことがあります。現在でもその手法で業績(稼働)の向上が図れているならいいのですが、もしも今、思ったような結果が得られていないとするならば、「セオリー、基本だとされていたこと」でも固執してはいけないと思います。
イベント主体ではなく、平常営業主体に
もちろん利益は重要です。だからと言って度を過ぎた利益確保に走ってしまうとその後の回復、復活はこれまでの手法が通用しないことでさらなる悪化を招いてしまいます。
そもそも低稼働店舗では普通の営業ができるホールよりもむしろ利益に対する考えや行動はシビアだと思います。なぜなら普通の営業ができるホールでは稼働低下を感じた場合には追加投資(出玉の放出、大きめの新台入替など)ができますが、低稼働店舗では「そのようなことをしたいなら、まず確保しろ」となり、そもそも出発点が違うからです。
そして、利益にシビアだからこそ現状に危機感があり、なおのこと利益率を高めなければならなくなり、さらに稼働の低下を招くという悪循環に陥ります。この悪循環を断ち切らないといつまでも下降のらせんから抜け出せません。
今すべきことは「稼働の“維持”」を図ること、そのために必要なことは入替でもイベントでも一点集中放出でもなく、「平常営業を重視する」ことです。
お客様が安心して楽しく快適に遊技ができる環境を整えることに注力すべきであり、それは遊技機メンテナンスを含めた「お店、商売」であることを強く意識した、「お店としてお客様を迎える体裁を整える」ことです。
平常営業を強く重視すること、これをこの9月から実行に移してほしいと思います。これは必ず先に繋がります。
(了)