毎週水曜日更新、「 コンサルティングの現場 より 」
このコラムは毎週水曜日に更新します。
10月に入りました。一般的には下半期のスタートですね。ここまでの上半期はしっかりと利益の確保が計画どおり進んでいるでしょうか。
これからは例年、急激に稼働の落ち込みが見られる時期になります。だからこそ、特にこの10月は体育の日を中心とした今週末の三連休あたりまでに、ある程度多めの利益確保が求められます。
もちろんこのことは10月に限った話ではないです。
利益に関しては毎月できるだけ「前半主義」で確保していくことが現状脱却には必要なことだということを、改めて認識してもらいたいところです。今回は低稼働で苦しむ店舗によく見られる悪循環の原因と、その対策についてお伝えします。
低稼働に苦しむ店舗ではだいたい、毎月の利益計画は月末ギリギリで達成できるかどうか?というくらい苦しいものです。そうすると月末、特に25日以降はかなり厳しい営業を続けざるを得ません。そして何とか計画数値をクリアして月が変わると、「ここまで少しいじめ過ぎたから」と緩めた営業をしてしまいがちです。
確かに長期間にわたって厳しい営業を続けるのは得策ではありません。
しかし上記のように月初に緩めてしまうと結局そのしわ寄せが月末に来ます。そして月末近くになって計画達成が怪しくなり25日以降厳しい営業をすることになり、また月初に一息ついてまた月末に厳しく・・・というサイクルの出来上がり!となります。
こういった悪循環を断ち切るためには、まずは「緩める」という思考をなくすことが必要です。いや、むしろ月初こそしっかりと利益を確保する営業を志向すべきです。
物事はどんなものであれ、できるだけ「前半主義」で進めるべきです。そうすることによって心に余裕が生まれます。何事も先送り、後回しにすると締め切り(期日)が近づくにつれ焦りが生まれ、「もしもミスがあると取り戻せない」と考えて保険をかけてしまうものです。
利益確保の面での「保険」は、通常よりも一段と厳しい遊技機の使い方をすることです。そして結果的に本来すべきでないような遊技機の使い方を、連続した期間ではないにしろ毎月毎月繰り返すことになってしまいます。
「前半主義」を徹底することで上記のような無理な営業は避けることができます。また、この「前半主義」はいわゆる「暴発」といわれる、こちらの意図しないような出方をする機種への対処にも有効です。「暴発はあるものだから仕方がない、だからこそいつ起こってもいいように事前に余裕を持っておく」、このように常に考えておくのです。
現状脱却、業績向上のためのキーワード、それは「前半主義」ですよ!
(了)