毎週水曜日更新、「 コンサルティングの現場 より 」
このコラムは毎週水曜日に更新します。
年始営業期間(※私は13日までを年始期間と捉えています)を終えて約10日が経過、例年通りの経過をたどっていると感じます。つまり「厳しい」ですね。
営業の基本は「出すべき時に出し、取るべき時に取る」です。しかし取るべき時であっても稼働がないと暴発(という言葉を私はあまり好きではありませんが・・・)による噴き上がりを吸収する台がないので、結果的に思うような利益の確保が進まないこ都が発生します。
このように取るべき時、特に週末の営業において「しっかりと利益を~」と思いながらもなぜか出てしまうと、「取らなきゃ!」と考えてそしてさらにシメると思います。しかしそれでもまたしても出てしまい計画どおりの利益確保ができず、仕方なく平日にシメ継続となり稼働の低下を止められない上に、シメているのに出てしまうという悪循環に陥るお店も多くあります。
今回はこういった悪循環を断ち切る手法と考え方をお伝えします。
「稼働があるお店ほど出方が暴れなくなり、想定に近い出方となり安定する」、遊技機管理においてはこのように考えられています。そしてこのことは逆に「稼働が低いお店は暴れる」ということも示しています。
しかし決してそうではありません。例えばスロットにおいて店舗平均IN枚数が3,000枚と聞くとどう思うでしょうか。もちろん「低稼働店舗」だと感じるでしょう。それでも毎月安定した利益率をキープできているお店があります。
また例えば店舗平均IN枚数が7,000枚であればそこそこの稼働だと思いますが、それでも出方が暴れてなかなか計画どおりに行かないお店もあります。
上記2例での違いがどこにあるかというとそれは、「極端な稼働の偏りがあるか、ないか」です。平均IN枚数が低くても稼働が分散されていれば(突出した稼働が平均を押し上げるのではなく、まんべんなく客付きがあれば)安定し、平均IN枚数が高くても突出した一部の台で稼働を引っ張っていては出方も安定しなくなります。
店舗データ、また機種別データを読むときには平均値で見るのではなく、稼働のバラつき具合を考慮してデータを読み込む必要があります。
現在の遊技機スペックでは例え低いスタート回転数や低設定であっても大きな差玉になることは珍しくありません。むしろそういったことが起こるからパチンコは(スロットは)楽しいと言えます。「出る」台は必要なのです。問題は「出る台以外の打ち込みが少ない」ことです。出る台以外の打ち込みがあればその出る台の差玉も吸収し、且つ出る台が見せ台としても機能してくれます。
「出る台以外の台にどうやって稼働をつけるか」、これが悩ましいことになるのですが、逆に考えるとどうでしょうか。
・出ない台に稼働がつかないのは、そもそも出なさそうと思われている。
・出た台も、ツボにはまって勝手に出てくれただけで本来は出る設定(回転数)ではないと思われている。
このように思われている可能性が高いです。
このような悩みを持つお店においては、「シメではなく、アケの管理」をすべきです。全体のベース(設定ベース、回転数ベース)を上げることでお客様に期待感を持ってもらうようにしていくことで、徐々に稼働が分散していきます。そして徐々に出方が安定していくことになります。
「稼働が厳しいから、出ると困るのでシメ営業を続けている」、この営業が逆に利益確保をしづらくしています。毎日出方がばれて困っているお店はこの考え方に沿ってシメ一辺倒の営業を止めてみては、と思います。