「3大経営資源」と言われるものあります。
・経営戦略を考える際の事業に用いられる資源は3つあり、それは「ヒト、モノ、カネ」である。
というものです。
長らく経営資源と言えばこの3つとされていましたが、2000年代中ごろに「3大+2」として新たに「ワザ」と「知恵」を加えて5つの経営資源で事業を考えるべきである、という説が出てきます。これは当時の経済産業省経済産業政策局知的財産政策室であった由良英雄氏が唱えたものでしたが、あまり普及することはありませんでした。
その後2010年代に入り「+2」とは次の2つ、すなわち「情報」と「時間」とすべきであるという考え方が現れます。
私はこの考え方を支持します。
そして、この中でも特に「時間」という経営資源を重視しています。
「モノ、カネ、情報」は、言ってみれば無限に存在します。それこそカネがあればある程度解決することでしょう。
しかし「時間」は有限です。さらに時間には「万人に平等」という性質があります。
・「モノ、カネ、情報」=無限であり、「あるか、ないか」がポイント
・「時間」=有限かつ平等配分であり、「どう使うか」がポイント
です。
例えば9:00~19:00(10時間)の勤務時間だったとして、仕事準備や通勤を考えると前後併せて12時間くらいが仕事にかける時間となります。睡眠時間が6時間だとすると残りは6時間です。この6時間には食事や入浴も含まれるので、実質4時間くらいが自分に与えられた「自由時間」でしょう。
この「4時間」の使い方はまさに「自由」であり、その際に何をしているかが「差」となって表れると考えています。
何もこの自由時間に仕事をしろというわけではなく、この時間に自分を高める活動をしているか否かは、時間を「資源」と考えた場合の活用方法の差と言えるからです。
時間という経営資源の本質は「有限、平等」です。時間を無駄にせず、常に時間を意識した行動を心がけることで、必ず業績は上向きます。
(了)