アフター・コロナ、ウィズ・コロナ、そして ビヨンド・コロナ 。
これからの社会を表す様々なワードがあります。
私はある経営研究会に所属しています。この研究会は全国に支部会があり理念が「共に学び、ともに栄える」ということで、異業種の経営者が机を横に並べてまっすぐに講師の話を聞き、経営や生き方を学ぶ会となっています。「異業種の集まり」というと名刺を交換してビジネスの話をしていくものが多いと思いますが、この経営研究会は「学び」が主目的の会です。
さてとある日の勉強会での話です。
当日は特別に外部講師を招き経営に関する講演を拝聴しました。
やはり時節柄新型コロナウイルスの影響に関する話が中心となり、その中でも「長期化するコロナ禍」に話は移ります。
・昨年春~夏にかけては「アフター・コロナを見据えて」というような話が多かった
・その後夏~秋には「ウィズ・コロナ」がキーワードとなる
・現在は「ビヨンド・コロナのためにどうするか」を考えなければいけない
という話でした。
■ 「アフター」は夢、現実には来ない
「アフター・コロナ」、つまりコロナ後なのですが、それが相当先で現実的にはそれは夢物語に過ぎないという空気感があります。
そこで「コロナ後にどうするか?」ではなく「コロナと共存、コロナが身近にあることを前提に考え、動く」という意見、つまり「ウィズ・コロナ」が出てくるのですが、これも感染拡大基調、市中感染が起きていると思われる現在の状況においては難しいと言わざるを得ないです。
そして秋からは「ビヨンド・コロナ」と言われ始めました。「コロナを乗り越えて」、です。
コロナがあることを認め、でも共存ではなくその脅威を最大限に避けながらその先の展開を今から準備するということです。
■ ビヨンド・コロナ で投資すべきは、脳!
「コロナの影響で仕事がなくなる?そんな甘いもんじゃない!」
「業界がなくなる、そもそも”そのビジネス”がなくなるかもしれないじゃないか!」
「そうなる前にどうするか?」
「”変化”、これを強く進めなくてはいけない。」
「変えるべきは商品かもしれない、サービスかもしれない、提供方法かもしれない。もしかしたら会社そのものかもしれない。」
「投資をしろ」
「投資すべきは何か?設備か?機械か?マーケットか?」
「違う!ヒト(人財)だ!」
「脳だ!」
投資すべきは「脳」である、と。
もちろん会社による人財育成は当然として、個人の意識からの、個人レベルでの「脳への投資」をしなければならないという、強烈なフィードバックをもらいました。
このような考え方は何もコロナだからというものでもなく、現状が芳しくないなら常に考えていくべきことだと思います。ただ、今回はある意味強制的に外部環境の激変があったことで強烈に皆が意識をしだしたことでしょう。
■ 自分自身にこそ投資をしろ
「脳への投資」、つまり学ぶ重要性です。
この勉強会では「前例、先例と成功体験を脇に置き、フラットな思考で今を見つめてほしい」と言われていました。私もその通りだと思います。
私は常々、「商売というカテゴリーで考えれば、小売業も販社(商社)も、パチンコ店のようなサービス業も思考、志向は同じ」だと思っています。(そのように発信しています)
「パチンコ業界は独特だから」、このように考えるから過去の手法しか見えないのではないでしょうか。
様々な異業種交流会に参加すると本当にいろいろな業種の方がおり、そのほとんどが「いかに自分の業界は特殊か」を話します。そして口を揃えて「異業種の考え方でヒントを得たい」といいます。
しかし上記のように、突き詰めれば「戦略、思考、志向は同じ」です。
今回のお話も「ヒト、モノ、カネの中で、ヒトに注力せよ」というのは新しいわけではなく戦略の基本といえます。ただその重要性が高まったという外部環境の変化があったというだけです。
■ ヒトへの投資、それは他者の育成の前に自分自身
モノも、カネも、操るのはヒト。
同じ武器を持ってもヒト次第でその効果は変わる。
だからこそヒトに注力せよ、それは自分自身の脳への投資だ。
脳への投資とは学ぶこと。
学ぶとは、過去の経験から考えることではなく新しいこと、情報をインプットすること。
「愚者は経験に学び、賢者は歴史に学ぶ」
この言葉はドイツ初代宰相のビスマルクが語ったとされています。
・独りよがりな愚か者は学ぶことなく自分の経験、知識だけで考え、行動し、その結果失敗して、初めて己の間違いを知る。
・しかし、賢明な者は歴史に刻まれた物事の因果や、先人の知恵、知識から言動の是非を理解して行動する
という意味だそうです。
さて、「脳への投資の話」も強烈なインパクトはありましたが、最後に講師がこの講演で述べた言葉がもっとも印象的でした。
「他人に負けるのはどうでもいい、自分にだけは負けるな!」
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